滝夜叉姫



あらすじ
  平安中期、天慶の乱(940年)によって父である平将門を討たれた五月姫は、
その仇を討つため都に出ますが、なかなかその思いを果たせずにいました。   
  五月姫は鞍馬の貴船神社に願を掛け、満願の夜、ついに妖術を授かった後、
名を滝夜叉姫と改めて下総の国猿島の地へこもり、多くの手下を従えて朝命に背
いたのでした。                                        
  滝夜叉姫征伐の勅命を受けた平貞盛と藤原秀郷は下総の地へ向かいますが、
途中で出会った滝夜叉の腹心、兄ぎし・弟ぎしらにだまされて、滝夜叉姫の術中に
落ちてしまいます。
  八幡の神からの託宣により、貞盛・秀郷の危機を知り駆けつけた大宅中将光圀
によりようやく危機を逃れ、激しい戦いとなりますが、やがて陰陽の術によってその
邪心を祓い清められた滝夜叉姫は、将門の御霊を弔い、代の平穏を祈るために尼
道に帰依するという物語です。
                          

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